古着屋さんでUSEDのコットンバッグを買って考えたこと

ルール

これってサステナビリティなの?

先日、おしゃれな古着屋さんというより、どちらかというとリサイクル・ショップに近い古着屋さん(でも、扱っている商品は90%以上は衣類なので、立派な古着屋です)のバッグのコーナーで、水牛のロゴで有名なフィレンツェのイルビゾンテのコットンバッグがあるではありませんか。しかもブランド・ロゴのヌメ革のパッチまで縫い付けられていてオシャレな雰囲気なので「これは買いだ」と品物をよく見ずに即買いしました。
帰ってよく見ると幸い破れやスレといったダメージはなかったのですが、ハンドル(把手)部分が手垢で汚れていたり、革パッチ部分の回りに革の色が滲んでいたりとかなり汚れていたので「洗わなければ」と考えました。がでも、このまま洗濯機に放り込んでしまうと革パッチ部分が、ますます滲んでしまうので、ここは、面倒くさいですが、一度、革パッチを外して、ハンドル部分もウタマロ石鹸でゴシゴシ付け洗いしてから洗濯機で洗ってあげました。乾いてから、革パッチを手縫いしてあげると、洗濯したおかげで汚れも落ち、適度に糊づけも取れ、全体的に生地の目も詰まって、良い塩梅に仕上がりました。これからは「これ持って、買い物に行こう」と気分も高揚しました。

他にも、こんなにオシャレなヨーロッパのショッパーズ・バッグもありました。

ちょっと前はエコ、いまはサスティナブル。でも言葉の意味は

最近はショッピングセンターに行ってもほとんどの人が、エコ・バッグに買ったものを詰め込んで歩いています。これは、SDGsを達成するために2020年7月からレジ袋が有料化となったためですよね。


エコ・バッグのエコとは、ご存知のように「エコロジー(ecology)」の省略形で、「地球に優しい」とか「自然に帰れ」とか自然回帰運動(ecology movement)を意味するところで、昔に帰れのような「原点回帰」の考え方のように感じます。

一方、最近よく耳にする「サスティナブル(sustainable)」とは「持続可能な」という意味になります。環境に関していえば、「現状の自然を維持しましょう」とか「もうこれ以上は自然破壊できません」という「現状維持」をしなければならないというような、実は危機的なメッセージを発しているのです。

SDGs(サステナビリティ・デベロップメント・ゴールズ)という言葉が、各メディアに躍り出て、随分と時間が経ってきました。このブログでも、以前にサステナビリティを取り上げましたが、一過性のものではなく、これからずっとこの活動と付き合って行かなければならない状況なのです。
ファッション産業もただ作って、売れればよい。自分たちさえ儲かればいいんだという考え方を捨てなければならない時にもう何年も前になってしまっていますが、何の手立てもなく、過ごしてきました。

世界で2番目の汚染産業です

国連開発会議の調査によると、ファッション産業は、エネルギー産業に次いで世界で第2位の汚染産業とみなされています。
 ①衣料や履物の製造をするために全世界の温室効果ガスの排出量の8%を占めている
 ②毎年、500万人分の生存を可能にする9300億立法メートルの水を使っている
 ③毎秒ごとにゴミ収集車1台分(おおよそ2トン)に相当する繊維を埋め立てたり、焼却処分したりしています
  (UNCTAD 国連開発会議 調べ)

また、他の調査でもTシャツ1枚を作るのに、1万リットルの水を使用すると言われています。これは一人分の飲み水に換算すると10年分にもなるそうです。

特に深刻な環境破壊とは

特に海洋プラスチックごみの問題は深刻で、処理されなかったプラスチックごみが、全世界で年間800万トン、海に流れ込んでいると推計されています。街なかでポイ捨てや放置されたプラスチックごみが風に舞い海へと流れ込んでしまう。プラスチックは自然の中に分解されにくく、こういったプラスチックごみが海の生物たちに影響を与えます。
死んだくじらの胃から大量のプラスチックごみがでてきたり、鼻にストローが刺さったウミガメが発見されたり、紫外線で劣化したプラスチックが細分化したマイクロプラスチックとなり、東京湾で泳いでいるカタクチイワシの中からマイクロプラが多くみつかっていると言われています。それが、知らないうちに私たちの食卓の上に乗っているのかもしれません。

なぜ、レジ袋だけが有料化なの?

環境問題が深刻化する中で日本政府も2030年までに使い捨てプラスティックの排出量を25%削減するなどプラスティックの減量、再使用、再生利用の目標を掲げた「プラスチック資源環境循環戦略」をたてました。
そこで、多くの人に関心を持ってもらうためにレジ袋に白羽の矢を立てたと言われます。実際に、排出されるプラスチックごみ全体に対しての割合では、レジ袋は排出量は0.3%に過ぎず、ペットボトルは12.7%というデータもあります。
それでも、多くの人に、環境問題のことを感じて、考えてもらうためにレジ袋の有料化を始めたといわれます。

エコバッグでできる2つのベターな取り組み 

それでは、私たちはどのように取り組んで行けばいいのでしょうか?
まずは、ごみの量を減らさなければならないのは、こどもでも分かる当たり前のことです。
そして、環境に負荷を与える製品(特に石油由来の素材を使った)を生み出さない、使わないということになるのではないでしょうか。
そのためには、エコバッグをひとつ選ぶときにしても、ポリエステルやナイロンなどの石油由来のものではなく、
ひとつは綿や麻(それでも前途したように製造過程に問題はありますが)などの天然素材のものを選んで、できる限り長く使い続けること(使い続けると衛生面が心配という人もいますが)
2つめは新しいものを買わない。いちばん良いのは、すでに、家にあるものを使うことや作られている天然素材のものを使う(すでに作られている石油由来のものを買ってしまうと需要があると判断して再生産されてしまうので買わない)ことが、ベストな方法とはいえないまでも、いまできるベターな取り組みなのかも。

ということで、古着屋さんで買うこんな天然素材のショッパーズ・バッグ等は「まだ環境に優しい方だ」と言えるのかもしれません。

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