SHOE DOG ナイキを創った男  

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SHOE DOG(シュー・ドッグ)靴にすべてを。 フィル・ナイト著  東洋経済新報社 

世界最大のスポーツ用品メーカーになったナイキ。その創業者であるフィル・ナイトは1938年生まれオレゴン州ポートランドで生まれた。
オレゴン大学時代に中距離ランナーとしてビルバウワーマンに指導を受けることがきっかけでナイキの共同創業者となる(どちらかといえば、この人のほうが有名)。
1962年にオレゴンで「ブルーリボンスポーツ」社の代表として日本のオニツカのシューズを輸入して売り始める。軌道に乗りそして決別。その後、「ナイキ」ブランドを立ち上げて、仲間とともに巨大企業として成長していく。

様々な有名選手との契約を取り付け、ブランドイメージを決定づける(初期の陸上のプリフォンテーンやテニスのコナー ズ、マッケンロー、そしてジョーダン)。
また、成長の裏には日本の商社「日商岩井」も大きく関わっていたこと。創業時〜成長期に日本の企業が絡み、何度も来日を繰り返した。この本では、敵役としての「オニツカ」、救世主としての「日商岩井」が描かれている。日本市場も急拡大も無関係ではない。

フィル・ナイトによる自伝であり、書かれているベースには、情熱を持って泥臭く諦めずに様々な困難を乗り越えていく姿にこそ「グリット(やり抜く力)」の本道を突き進んでいる。成功者の条件をすべてに満たしている。

この本には書かれてはいないのですが、逸話として、フィル・ナイトが学生時代は、アディダスの愛用者であったこと。そして、スタンフォードビジネススクールの論文は競合ブランドを立ち上げる事業計画を立ってていた。その論文のタイトルが「日本のカメラはドイツのカメラになし得たことを日本のスポーツシューズはドイツのスポーツシューズになし得るか」だった。

そして、その後に自前のブランドをつくることを考え、1972年に「ディメンジョン・シックス」という名で売り出そうとしたが、かつての陸上仲間が「ナイキ」という名を思いつき、ロゴマークは美大生が35ドルでデザインを引き受けた。

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