やっと見つけたRALPH LAURENの金ボタンじゃないけどBLAZER
「ブレザー・ジャケット」の復権
ここ数年、ブレザーが復権しているので、ブレザーが欲しいなと思っていました。古着では、なかなか、手頃なブレザーがでてこなくて、あきらめてるところでした。
日本では、ブレザーといえば、色はネイビー、ディテールは、ボタンは金色のメタルボタンが3つの段返り仕様にフラップ付きパッチ・ポケットにセンターベント(フックベント)が基本になっているように思います。さすがに最近は、胸ポケット(これも当然パッチ・ポケット)にエンブレムを付ける方は少ないようですが‥‥。
ブレザーとはどういう意味があるの?
そもそもブレザーというのは、諸説あるですが、最も有力な説としては、もともとイギリスのケンブリッジ大学のボート競技の選手たちが着用したジャケットから由来しているとのこと(以前のブログ「トラッド・マインドがある」の項で「ローイング・ジャケット」がケンブリッジ大学とオックスフォード大学とのボートレースにあると書きましたが原点は同じようです)
このケンブリッジ大学のボートクラブのユニフォームが赤だったことから、炎のような赤という意味で「ブレイズ(Blaze)」からきた名称であるということ。ですので、此の説からいうと赤色のスポーツ・ジャケットが真のブレザーということになるのでしょうが、現在では赤色のブレザーを町中で見ることはほとんどありません。
そういえば、前回(1964年)の東京オリンピックの日本選手団のユニフォームは真っ赤のブレザーでしたね。これはVANを作った石津謙介氏のデザインによるものということから、石津氏はBLAZERの意味を理解されていのでしょう。
やっぱり、ラルフはツボを抑えている!
今回、見つけたブレザーは、Polo by Ralph Laurenのタグ・ネームがついているので、1990年代〜2014年までに作られたモノであると思われます。また。洗濯ネームにインパクト21の社名が入っているので、2008年ごろまでに作られたと推測できます。(というのも、2008年8月にPRLジャパン設立時にこの会社は消滅しています)
特に気に入った点が、ブレザーとして最低限のポイントを抑えていながら、ラルフ・ローレン流に消化しているところです。いつもながら、ツボをおさえたデザインになっています。
シルエットはタイトでスリム、肩はナチュナル・ショルダーで、襟のゴージラインはやや高めで、ナローなラペル(襟幅)で、最近のボリュームがあるスタイルとは違いますが、子供っぽくならないのでいい感じです。
コバ入りのフラップ付きパッチポケットとセンターベント、ブレザーと呼べるデザインを入れながら、胸ポケットは箱型ポケットにして、ウェストをシェイプところが大人っぽい印象を出しています。
ボタンのサイドにロゴが入ってます 細かい技です
そして、ブレザーといえば、一番の特徴である金ボタンをあえて使わず、水牛ボタンの外側にネームを入れている点や袖のボタンもラルフ調の4ボタンがついているところがオヤジには優しいデザインだと思います。(やっぱり金ボタンがぴかぴかしていると気恥ずかしくなります)
ブレザーのスタイリングを作るときには、やはり子供っぽくならないことが大切だと思います。
金ボタンのボックスシルエットのブレザーで、コーディネートすると、ややもすると七五三スタイルになりがちです。特に、ボタンダウンシャツ+レジメンタルタイ+グレー系トラウザー+ローファーを合わせてしまうとガチになってしまうので、靴やタイであそびを入れたいですね。
ブレザーは、スポーツ・ジャケットなので、カジュアルの合わすのがいいですね。たとえば、アンディー・ウォーホルのようにボタンダウンシャツにレジメンタル・タイ、LEVI’S501にローファーは、1970年代当時はスノッブな着こなしでした、いまや古典的でありますが、はずせないコーディネートになりました。
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