「NATIC」リネン・ボーダー・ニット
麻100%の清涼感のあるボーダー柄ロングスリーブニットです。これからの季節にいい感じのニットです。 どうもこの手のマリン・スタイルには、弱くすぐに手を出してしまう感じがあります。
ミリタリー・スタイルでも、ARMY(陸軍)=カーキーグリーン、NAVY(海軍)=ネイビーブルーのようなカラー・イメージがあって、NAVYのイメージは、爽やかな印象があるのでしょうか?
それには、つぎのような方程式、『ボーダー⇒船乗り⇒NAVY⇒ブルー⇒爽やか⇒清潔感がある』が成り立つのではないかと思います。
「NATIC」マリンウェアひとすじ23years
今回買ったブランドは、日本のブランドで「NATIC」というブランドです。
ブランドは、立ち上がりから知っていて、古着屋さんのハンガーラックで見つけたときはすごく懐かしい感じがしました。
ネットでブランドのサイトを拝見したところ、1998年にブランドをスタートして、現在でもセレクトショップで販売されています。しかも、ブランド・コンセプトが、立ち上げ当初から変わることなく、ずっとマリン・スタイル一本で通しているところがすごいです。
ブランド名は、NA=NAVAL(海軍)、T=TECHNIQUE(技巧)、I=INOVATIVE(革新)、C=COMCEPT(概念)の頭文字から。 立ち上げ当初から現在に至るまでマリン(海軍)をコンセプトに街で着られるカジュアルウェアを展開している。(NATICホームページ・本文より)
デザイナーは、道明 唯位(どうみょう ただのり)さん
別のサイトのインタビューで、「いい服をつくるためには昔の服をよく見ること」先輩の言葉をきっかけに古本屋を巡ってファッションに関する本を集めるようになる。「なかでも、軍モノに惹かれた理由は、生死をかけた服なのでひとつひとつのディテールに深い意味があるー意味のないディテールはないといえる。」「海軍をコンセプトにしているところはほとんどなくて、海が好きで街で着られるマリンウェアを作ってみたいという気持ちからブランドをスタートさせた」と語っています。(HUMAN WAMANブランド・サイトより)
ヨーロッパのブランドのようなこだわりのモノづくり
ブランドをスタートして、23年間の間、コンセプトをブレることなく、モノづくりを続けてこれるということは本当に凄いことだと感心しました。
海外のブランドでは、「SAINT JAMES」「Le minor」「ORCIVAL」などのバスクシャツと呼ばれるボーダー柄のシャツを中心とした専業メーカーは存在しますが、日本のように毎シーズン、トレンドが変わり、飽きられるのが早い市場でここまで息長くひとつのコンセプトで続けてこれるのは、かなり稀なケースではないでしょうか。
以前に、このブランドの長袖シャツを持っていたのですが、いまでもアップデートしながら続けているようです。
毎シーズン、新しいモノを打ち出すのとともに、定番も取り揃えているのがいいですね。
こうして、シーズンごとに作ったモノを積み重ねていくことで、ブランドに深みが出てくるのですね。
いまの時代は、大きなトレンド(流行)というものがなくなってしまい、ファッション業界で仕掛けをするということが、なかなかできないような状態になっています。猫の目のように入れ替わる流行をつくることができなくなっている現在、マリンウェアに特化したり、デニム専業のようなに作り手のこだわりが入ったモノを狭い国内だけでなく、世界に発信できていけるようになれば、この業界はまだまだ伸びる余地があるのではないでしょうか。
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