なんの変哲もない古着にも意外な物語が存在します
だいぶ前に、古着屋さんで「Lee」のGジャンを買ったときに、胸ポケットを開けたら、何か紙切れが入っていることに気づき、ゴソゴソ取り出してみると、1975年の6月にフィラデルフィアで行われたコンサートのチケットでした。
見つけた瞬間に、なんの縁もゆかりなかったただの古いのGジャンだったのが、十何年か前まではフィラデルフィアでコンサートまで着て行ったGジャンが、流れ流れて、はるばる極東の地にたどり着いてここにあるのかと思うと、なんとなく愛おしくその服の歴史を感じてしまいました。
使われているボディが気に入ったのですが
このTシャツも古着屋で何気に使われているボディが、「RUSSELL ATHLETIC」社製で結構、ヘビーウェイトの米国綿のボソとした肌触りが良くて購入しました。
私の印象では、1970年代後半は「RUSSELL」社は「Champion」社と並ぶスポーツウェア・メーカーで当時は、アメリカの大学のコープで売っている本格的なTシャツやスウェットを作っているメーカーさんで、その頃は「Russell Mills」という名前だったような気がします。
このTシャツはエル・サルバドル製(最近はUSA製をほんとに見かけなくなりました)のRUSSELLのTシャツの特徴は襟が太めのリブをオーバーミシンで縫い付けてあるところも昔のがっしりTシャツって感じです。
フロントに「AUBURN」のロゴと下に「BOOKSTORE」と入っていて、バックに「STAFF」とあったのでどこかのブックストアのスタッフ用のTシャツであることは理解できてました。
フロントのプリントをよくよく見ると「AUBURN」と「BOOKSTORE」の間に「AUBURN University」という文字が入っていたので、これは「オーバーン」という大学の生協にブックストアがあり、そこのスタッフが着ていたTシャツなんだなということがわかってきました。
ここまでくると「オーバーン大学」が何ぞやと思い、ウィキペディアを調べてみると、米国アラバマ州オーバーンという都市にある1856年に創立された州立の総合大学で、カレッジ・フットボールでは、かなりの強豪で1957年にはナショナル・チャンピオンにも輝いたということです。
卒業生がすごい人達ばかり!!
特筆すべきは、その出身者で、NBAのチャールズ・バークレー、MLB(野球)とNFL(フットボール)の2刀流の元祖、ボー・ジャクソン、ソウルシンガーのライオネル・リッチー、ウィキペディアの共同創始者のジミー・ウェールズ、そしてアップルCEOのティム・クックなど錚々たる名前がありました。
失礼ながら、これまで「AUBURN大学」なぞ全く知らなかったのに、このTシャツをきっかけに調べてみるとこんなすごい大学だったのかと。
この世に生まれたものは、何かしら意味を持っている!
しかもそこの生協の書店で働いていたであろうスタッフが着用したTシャツが、アラバマの地から遠路はるばる運ばれて、自分の手の中にあると思うとなんか不思議な縁みたいなものを感じました。
まあ、そもそもプリントTというものは、何らかメッセージを込められたモノであって、何かしらの意味があるのだとは思いますが…
なんか意味がわからないけど、文字が入ったTシャツの意味を調べて書かれている意味がわかると、結構、そのTシャツに親しみが湧いてくるので、持っているTシャツがあれば、一度調べてみてもいいかも。
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